• 小さく生まれた赤ちゃんとママのお話19 福島県 S様 / 出生週数 30週4日・出生体重 1,770gと1,604g ふたごちゃん

  • 2022.02.16

  • お話を聞かせてくださった方:福島県 S様




    出産時のことや、産後直後のあなたのお気持ちを聞かせてください。

    出産時は、あまりにも急な出産(緊急帝王切開)だったため、どうしてこんなことになったのか赤ちゃんたちは無事なのか、なんで、でもやるしかない、赤ちゃんたちを助けるには今しかない、赤ちゃんたちと先生たちを信じるしかない、やっぱりこわい、と気持ちがぐるぐるしていた。 産後直後は、無事にうまれてきてくれた安心感と術後の痛みで気持ちがふわふわしていたが、微熱があったためNICUに入室できず面会することができないとなり一瞬で気持ちが崩れ落ちた。ただ我が子に会いたいだけなのに、とても悔しかった。ただその後すぐ、面会できなかったと知って、産科の看護師さんがNICUに行き赤ちゃんたちの写真を撮ってプリントし、さらにそれぞれの様子も聞いてきて教えて下さったのが本当に嬉しくてたまらなかった。


    ご家族や周囲の人からのサポートで、嬉しかったこと・傷ついたことを教えて下さい。

    コロナ禍ということもあって、病院でのルールが一段と厳しくても、家族のみんなで赤ちゃんたちのためにとやっていたこと全てが嬉しかった。 大変だったね。の一言をとっても、なんでもないときは素直に励まされるのに、少しでも気持ちが沈んでいると嫌な捉え方をしてしまい傷つくことがありました。 いつ頃退院できそうなの?と聞かれることが1番嫌でした。そんなの、私が1番知りたいよ!と思っていました。


    赤ちゃんの授乳・栄養法の変化や、面会がどんな風だったかなど、入院中のご様子について教えて下さい。

    面会は、母親も入院中は予約をとり毎日面会可能。母親が退院後は隔日となり予約が取れなければさらに間隔が空く。 入室できるのは父母どちらか1名のみで、時間は入院中の子どもの人数関係なく15分。 双子だったのであっち見てこっち見てとしているうちに時間切れになっていた。 未就学児の上の子は入室もできないので退院まで写真でしか赤ちゃんたちを見ることができなかった。 栄養は点滴と鼻からのチューブでミルクや搾乳母を。 あるとき、なんだかスッキリしているな~と思ったら点滴が外れて鼻チューブのみになっていた。 GCUにうつり修正35週を過ぎてからは鼻チューブも外れて哺乳瓶や直接母乳を飲む練習をするようになった。小さな体を支えて授乳練習をしたときはハラハラドキドキした。 まだ力が弱く、ちょっと吸っただけで疲れて眠ってしまうのも、結局お腹がすいてすぐ起きて泣いちゃうのも愛おしくてたまらない瞬間だった。 面会時間内では双子のどちらかとしか授乳や沐浴の練習ができなかった。 赤ちゃんたちの面会はもちろん、看護師さんたちから話を聞くのも好きだった。


    搾乳について、その時のお気持ちやエピソードを聞かせて下さい。

    時間を決めてアラームをかけて、産後すぐに一緒に撮ってもらった写真、入院中の写真を見ながら搾乳していました。夜中に泣き声じゃなくてアラームで起きるということになんだかもやもやとして暗い気持ちになりそうになったが、今子どもたちにしてあげられるとっても数少ないことの1つだと思うと頑張れました。 上の子が起きている時間帯にアラームが鳴ると、お母さん乳搾りの時間だよ~♪と楽しそうに教えてくれて、搾乳中はずっと隣にくっついてきていたのが少し気恥ずかしくもあり幸せだなと感じられる時間でした。


    冷凍母乳(カネソン母乳バッグ)に関するエピソードや、カネソンへのメッセージがあればお願いします。

    カネソンの母乳バッグは産院でも使われていたので馴染みがあった。パッキングしやすくラベルも書きやすくて良かった。 保冷バッグいっぱいに冷凍母乳を持って面会へ行くのが少し誇らしかった。


    当時の自分に伝えてあげたいこと、当時の自分に声をかけてあげるとしたらどんなことですか。

    あのときの判断は何も間違っていない。やれることはやってきたし、誰のせいでもない。大丈夫!花丸!


    いまのお子様へ、ひとことどうぞ!

    愛してる!生まれてきてくれてありがとう!




    現在、赤ちゃんがNICUにいるお母さん・ご家族へのメッセージをお願いします。

    赤ちゃんたちはものすごいパワーを持っていますし、どんどん進化していく医療もあります。赤ちゃんや先生方を信じて、1つ1つ今できることを、ときどき休憩しながらやっていけたらいいなと思います。



    お話を聞かせて下さり、ありがとうございました。


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