• 小さく生まれた赤ちゃんとママのお話25 福島県 I様/出生週数27週3日・出生体重 642g

  • 2022.02.22

  • お話を聞かせてくださった方:福島県 I様



    出産時のことや、産後直後のあなたのお気持ちを聞かせてください。

    突然発育不全と羊水過少を告げられ、赤ちゃんに徐脈も見られた為、告げられた2日後に全身麻酔の帝王切開で出産しました。 全身麻酔だったこともあり、術後の痛みはあっても出産した実感は無く、ただ、赤ちゃんの無事を祈っていました。 その日の夕方には、看護師さんに教えて頂きながら電動搾乳機で搾乳をして、少しながら母乳が出たことで『あぁ、本当に赤ちゃんを産んだんだな。』と実感が湧いたことを覚えています。


    ご家族や周囲の人からのサポートで、嬉しかったこと・傷ついたことを教えて下さい。

    サポートとは違いますが、出産後すぐは早く産まれてしまったことに気を使ってか、【おめでとう】と家族から言ってもらえなかったことに傷つきました。


    赤ちゃんの授乳・栄養法の変化や、面会がどんな風だったかなど、入院中のご様子について教えて下さい。

    お口から直接授乳ができるようになったのは生後2ヶ月を過ぎてからでした。哺乳評価をしていただいて、直母練習や哺乳瓶で飲む練習が始まりました。 練習を始めた最初の頃は授乳中に呼吸が止まってしまったり乱れることも多くて、毎回ドキドキしながら授乳していました。 直母はなかなか量を吸えるようにならなくて、落ち込むことも多かったです。量が吸えるようになったのは退院の1週間前ぐらいからでした。 面会は24時間いつでも面会させてもらえる病院でした。 だいたいは午前中に来て、夕方までいることが多かったですが、旦那さんの仕事が終わってから夜に 面会に行くこともありました。


    搾乳について、その時のお気持ちやエピソードを聞かせて下さい。

    看護師さんに、大変だけど3時間おき搾乳を1ヶ月頑張れば、母乳が出なくなることは無いからと言われたことと、早く産まれた赤ちゃんのママは、赤ちゃんに合わせた母乳が出ると何かで見たので、赤ちゃんに栄養を少しでもと思い毎日必死でした。


    冷凍母乳(カネソン母乳バッグ)に関するエピソードや、カネソンへのメッセージがあればお願いします。

    病院まで片道2時間、クーラーボックスに保冷剤と母乳バッグを入れて、溶けませんようにと祈りながら毎日通っていました。 母乳の量が増えて、小さいバッグから大きいバッグに変えた時に少し嬉しかったりしました。 退院後しばらくまでずーっとお世話になりました。 使わなくなり余ってしまった母乳バッグは 退院したNICUの看護師さんを通じてNICUに通っているママさんにお譲りしました。


    当時の自分に伝えてあげたいこと、当時に自分に声をかけてあげるとしたらどんなことですか。

    大丈夫。赤ちゃんは思っているよりも強くて大きくなっていくよ。 自分を責めないで。


    いまのお子様へ、ひとことどうぞ!

    産まれてきてくれてありがとう。 普通に産まれた赤ちゃんとは 少し違う試練を沢山乗り越えてくれてありがとう。ごめんね。


    現在、赤ちゃんがNICUにいるお母さん・ご家族へのメッセージをお願いします。

    今はコロナ禍もあって以前より更に制限があると思います。 ただでさえ不安なNICU入院に、思うように面会できず悔しい思いや辛い思いも沢山していると思います。 ママさん、自分を責めなくて大丈夫ですよ。 赤ちゃんが頑張ってくれているように、ママさんが頑張っているのをNICUの先生や看護師さん、周りのご家族は知ってくれていると思います。




    お話を聞かせてくださりありがとうございました。


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