• 小さく生まれた赤ちゃんとママのお話26 愛媛県 H様/出生週数32週・出生体重 1,581g

  • 2022.02.22

  • お話を聞かせてくださった方:愛媛県 H様



    出産時のことや、産後直後のあなたのお気持ちを聞かせてください。

    長期入院からの出産だったので、無事に生まれてくるか不安でいっぱいでしたが、泣き声を聞いた時にはうれしくて涙が止まりませんでした。 でも、すぐに保育器で運ばれて行き、大丈夫なかのか心配でした。


    ご家族や周囲の人からのサポートで、嬉しかったこと・傷ついたことを教えて下さい。

    無事に生まれてくるか分からなかったため、双子を妊娠したことを周りの人にはなかなか言うことができませんでした。でも、友人に出産したことを伝えると喜んでもらえて嬉しかったのですが、家族も小さい赤ちゃんとどう接して良いか分からず、退院した後自分の父親が抱っこするのが最初は恐がって抱っこしてくれませんでした。今考えたら、小さいため父親も不安だったんだと思いますが、当時はなぜ喜んで抱っこしてくれないのか傷つきました。


    赤ちゃんの授乳・栄養法の変化や、面会がどんな風だったかなど、入院中のご様子について教えて下さい。

    入院中はその当時に住んでいた町と病院までの距離が車で2時間もあったため、私の体調も優れず、なかなか会いに行けなくて申し訳ない気持ちでいっぱいでした。毎日会いに行けてるお母さんがうやらましく感じてしまい、自分はダメなお母さんだと思って入院中のお母さんたちにお声掛けする勇気が持てませんでした。そんな中、赤ちゃんに初めて直接授乳できた時は、ようやくお母さんになれた気持ちで嬉しかったのを今でも覚えています。 会いに行くたびに、少しずつですが授乳時間が長くなり娘たちの成長を感じることができました。


    搾乳について、その時のお気持ちやエピソードを聞かせて下さい。

    私の出産した病院が母乳育児に熱心なところでしたので、3時間毎の搾乳、毎日2リットルの水を欠かさず飲み、自分が食べたものが子供たちの栄養になると思い、食べ物にもすごく気をつけていました。そのおかげで無事に母乳は出たのですが、子供たちの飲む量が追いついてなくて、搾乳しても流しに捨てる日々でした。ですが、私に今できることは子供たちに母乳を届けること、いつか母乳を直接飲ませることができる日が来ると願って搾乳していました。


    冷凍母乳(カネソン母乳バッグ)に関するエピソードや、カネソンへのメッセージがあればお願いします。

    車で2時間もある病院まで安心安全な状態で母乳を届けられたのは、カネソンさんの母乳バッグがあったからこそだと思っています。最初は捨ててばかりだった母乳も成長するにつれて病院から足りなくなりそうと電話が掛かってくように。冷凍庫いっぱいの母乳バッグを詰めて届けることが楽しみになりました。 母乳育児を続けることができたのは、母乳バッグのおかげです。本当にありがとうございました。




    当時の自分に伝えてあげたいこと、当時に自分に声をかけてあげるとしたらどんなことですか。

    当時は半年後、1年後、3年後...の未来なんて想像できなかったかもしれません。でも、大丈夫。 子供たちは強くてたくましい。沢山抱きしめられる日が来ます。 寂しい、辛い、その心に蓋をしなくても良いんだよ。 その感情に良い悪いなんてないんだから。 前を向けない日があるからこそ、前を向いて歩ける。一人で抱え込まず、素直に話して周囲の方に頼れば、きっとみんな優しい心で迎えてくれます。


    いまのお子様へ、ひとことどうぞ!

    今日が9歳のお誕生日おめでとう。 母にしてくれて、ありがとう。 お父さん、お母さんを選んでくれてありがとう。


    現在、赤ちゃんがNICUにいるお母さん・ご家族へのメッセージをお願いします。

    面会も限られ、不安な日々を過ごされていると思います。その不安をどうか一人で抱え込まず、周りに話して下さいね。勇気がいることだけど、きっと、寄り添ってくれるはず。同じ気持ちの仲間もいるから、決してひとりじゃないよ。




    お話を聞かせてくださりありがとうございました。


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