• 母乳育児中に出会うこと



  • 〇おっぱいのお手入れ

    飲み残したおっぱいが溜まらないように、おっぱいの動きを良くしておき、乳首も軟らかく吸いやすい状態を保つようにします。



    1. おっぱいを両手でもって揺らします。

    2. おっぱいの土台の部分(基底部)の周りを、指3本でくるくると円を描くようにマッサージを2周。
    硬い部分があれば、その部分を外側から乳首の方向へ向けてさすったり、押しながら赤ちゃんに飲ませます。
    乳首の水疱・亀裂などがあるときは、「ピアバーユ」、「ランシノー」などの天然オイルを、たっぷりと乳首に塗ります。

    ● おっぱいが張って痛い時、おっぱいの血行を良くしたい時の情報はこちら


    〇食事

    食事が直接的な乳腺炎の原因にはなりにくいのですが、ママの体質に大きく関係します。
    冷え性の方は、乳腺がつまりやすく、トラブルも起こりがちです。

    身体を冷やさない食事として、南国のフルーツや、冷たい飲み物や食べ物、砂糖は控えめに。
    また、油脂は、乳汁の中の脂肪分を固まらせ乳腺がつまりやすくなります。

    バターやひき肉系のお料理、乳製品をたくさん食べるとおっぱいが張りすぎて痛くなることがあります。
    デニッシュ系のパンはやめ、ハード系のパンにしたり、牛乳、ヨーグルトやチーズは控えめに。
    海藻や根菜類は身体を温めます。 わかめのスープ、根菜中心の具だくさんのお味噌汁や煮物がおすすめです。


    〇さく乳ってどうするの?


    さく乳はどんな時にするかというと、赤ちゃんが生まれてすぐに、NICUに入院した時、乳首の形が大きいや小さいなどで赤ちゃんが上手に飲めない時、乳首に傷ができて直接吸わせると
    とても痛い時、 吸ってもおっぱいの奥から十分に吸ってくれない時などです。

    搾り方は、手搾りと器械で搾る方法があります。 できれば、さく乳器を使わず手で搾るのがよいのですが、さく乳が長く続くときなどは、さく乳器などを使った方が 楽に早く搾れるという方もいらっしゃいます。

    さく乳時間は15~20分くらいで、苦痛のない程度に。 時間によって、たくさん搾れたり、あまり搾れなかったり、量に差がありますので、毎回○ml搾ると決めない方がよいでしょう。

    搾る回数は、赤ちゃんが吸っているのと同じ回数搾ると、直接吸わせるときに楽です。

    ただし、休息も大事ですので、無理はしないように。
    さく乳直後の母乳は冷蔵庫(4℃以下)で4~5日、冷凍庫(-18℃以下)で6ヶ月保存可能ですが3ヶ月をめやすに与えることをおすすめします。

    哺乳瓶などに搾ってから、「冷凍母乳バッグ」などに入れて、直接母乳バッグに入れる方法もあります。
    飲ませるときには、冷凍バッグに書いてある方法で。

    ● 冷凍母乳バッグについては、こちらから
    ● さく乳器から直接母乳バッグに保存する方法は、こちらから


    〇卒乳について

    卒乳は子どもが決めるのがいちばん自然なことです。
    ユニセフ/WHOによると世界の卒乳平均年齢は4.2歳だそうです。
    子どもが欲しいといえばあげて、いらないならあげないという自然の考えでよいと思います。

    「自然卒乳」とは、子どもが成長して自ら離れていくことです。
    少しずつ離れるので、おっぱいが張って抱っこもできない位痛い、子どもが無表情になって目を合わせないなどということがないのです。

    自然卒乳のきっかけは様々です。 ゆっくり待ってあげられたらいいですよね。
    保育所に通うようになっても、昼間ママと離れている落ち着かない気持ちを、おっぱいを飲むことで落ち着かせることができます。

    しかし、どうしてもおっぱいをやめないといけない時もあるかと思います。
    その場合は余裕がある時は1か月くらい前から、やめる日に向けて、こどもにいい聞かせをしていきます。
    そして、カレンダーに印をつけて、毎日カレンダーの日にちを消していきます。

    子どももだんだんあきらめてくるようです。 これを「言い聞かせ卒乳」といっています。
    おっぱいは張ってきますので、授乳していた回数よりは少なく搾っていきます。
    最終的には搾らなくても張ってこなくなります。
    いつかは自分から離れていくおっぱいですので、できれば、満足するまであげてほしいものです。


    母乳育児成功のための10か条 ユニセフ世界保健機関(WHO)共同声明 詳しくはこちら