• 小さな赤ちゃんとご家族に必要な「リトルベビーハンドブック」とは

  • 2022.01.21

  • リトルベビーハンドブックとは、低体重で生まれた小さな赤ちゃんのための母子手帳のサブブックのこと。

    全国の自治体でその必要性が認識され、作成・導入が進められつつあります。
    (※2021年5月現在 11の自治体で作成)

    でも、全国的にはまだまだ知られていないのが現実。

    低体重で生まれた赤ちゃんとご家族に必要な「リトルベビーハンドブック」について、知ってください。

    ●リトルベビー(低体重出生児)って?
    日本では、約10人に1人(※)が低体重の赤ちゃん「リトルベビー」です。
    (※厚生労働省「人口動態統計」より 出生体重が2,500g未満の赤ちゃんの割合)
    出産予定日より早く生まれることが多い「リトルベビー」は、からだが小さく、その機能が未熟な場合もあります。

    リトルベビーのご家族は、小さく生まれた赤ちゃんを前に不安の連続で、特にお母さんは自分を責めてしまいがち。
    母子健康手帳に赤ちゃんのことを記入する場面でも、その後何年間も、つらい思いをすることが多いのです。


    ●書くところがない成長曲線・「いいえ」ばかりの成長の記録
    一般に、母子健康手帳の発育曲線グラフの体重は1㎏から、身長は40cmから。

    低体重の赤ちゃんは、体重や身長を書こうと思ったら目盛りがありません。
    そんなグラフを見て「うちの子は存在を認めてもらえないの?」と落ち込んでしまう方がおられます。

    また、母子手帳の月齢ごとに記入していく「成長の記録」の質問は、赤ちゃんの発達について、「はい」か「いいえ」で答える形式です。

    「××しますか?」「△△できますか?」という質問のほとんどに、リトルベビーのご家族は「いいえ」と答えることになります。
    修正月齢で答えても「いいえ」になることもあり、嬉しいはずの成長を記録することが、つらく苦しいものになってしまいます。

    そんなリトルベビーの成長と、ご家族の心に寄り添うのがリトルベビーハンドブックなのです。

    (※修正月齢...実際の誕生日ではなく出産予定日から数えた月齢のこと)


    ●ゆっくりでも、確実な成長を
    「リトルベビーハンドブック」は、赤ちゃんのこまかい発達のステップを記載できるようになっています。赤ちゃんの情緒や運動について、お母さんやご家族が気づいた「記念日」をこまやかに記入していくことができます。

    成長曲線グラフのメモリは0kg、20㎝から。修正月齢による発育曲線も記入できます。NICU(新生児集中治療室)での記録欄や、退院後の見通し、相談窓口の情報も載っています。


    初めてチューブが取れた日、初めて赤ちゃんに触った日、初めて声を聞いた日...たくさんの「初めて」を記録していけるページや、リトルベビーのおじいちゃん・おばあちゃん、おにいちゃん・おねえちゃんの気持ちが載ったページも。


    そして、同じリトルベビーを持つ先輩ママからの体験談やメッセージがいたるところに書かれてあり、ページをめくるたびに「ひとりじゃないよ」と伝えてくれます。


    リトルベビーハンドブックでは、他の赤ちゃんと比べることなく、ゆっくりでも確実に成長していく我が子の記録を残していくことができるのです。

    ↑ 22w6d 470gでご出産されたママの記録。
    「リトルベビーハンドブックがあれば 「一人じゃないよ」と伝えられる」

    急な出産で何もわからない世界に飛び込んだママやご家族は不安で怖くてたまらないです。 周りの友人などに相談したくても、 やっぱり同じ境遇のママやご家族のお話しなどが聞きたいと思います。 出産直後は心が病んでしまうことも多く、誰とも話したくない状態のママも居ると思います。そんな時に出産した病院でリトルベビーハンドブックがもらえると 、そこには先輩ママからの言葉や これから起こり得るであろう出来事などが載っているので勇気や希望を ほんの少しだけでも、もらえると思うのです。誰にも話せず子供とも少ししか会えず 一人で闘っているママやご家族に このリトルベビーハンドブックがあれば 「一人じゃないよ」と伝えられると思います。ママだけでは無く、頑張ってきた赤ちゃん達が成長した時に このリトルベビーハンドブックの記録を見ると、 自分の頑張りを見て また勇気を出して前へ進むキッカケにもなると思います。 母子手帳だけでは補うことができない部分を このハンドブックで補い、希望の光となるはずなので全国に導入されることを願います。」

    ●リトルベビーハンドブックの現在
    現在は6県5市で運用されています(2021年 3月現在)
    リトルベビーハンドブックの作成は、各地方自治体が主導します。

    全国各地のリトルベビーのママたちが直接働きかけることで、それぞれの自治体で作成の検討がすすめられつつあります。

    リトルベビーハンドブックの作成過程において、行政・医療関係者・地域保健関係者・当事者がつながり、意見交換を行います。リトルベビーハンドブックを通じて信頼関係を築き、リトルベビーを取り巻く人々が、社会が、繋がることができるのです。

    導入された各県のHPで、リトルベビーハンドブックの運用方法や全ページを確認することができます。

    ●リトルベビーを取り巻く社会の一員として
    私たちカネソンは、母乳バッグを通じてNICUでがんばる小さな赤ちゃんを長年サポートし続けてきた企業体のひとつです。

    私たちは、この「リトルベビーハンドブック」の主旨に賛同します。

    リトルベビーのご家族が、全国どこでもこのハンドブックを受け取ることができる日がくることを願い、その普及活動をサポートして参ります。

    リトルベビーハンドブックの目的

    ①低体重児をもった家族・特に母親の精神的落ち込みや不安を軽減すること。
    ②母子健康手帳には書く場所がない情報を書き込むことで、家族が我が子が懸命に生きようとしていることへの理解を促すこと。
    ③低体重児の家族が孤独にならず、似た境遇の他の家族とつながること。
    ④NICU入院中の情報など、リトルベビーハンドブックに書かれている内容を、地域の助産師、保健師、医療従事者が共有すること。
    ⑤できるだけ早期から低体重児を取り巻く寄り添いネットワークを構築すること。
    (監修:板東あけみ先生)

    国際母子手帳委員会事務局長。静岡県の小さな赤ちゃんを持つ家族の会「ポコアポコ」が作成した「リトルベビーハンドブック」に感銘を受けたことをきっかけに、各地のリトルベビーハンドブック作成のための支援を行う。



    ●「小さな赤ちゃんとママのお話」はこちらから

    出産後のお気持ちや、お子様への想い、現在NICUにお子様がいる方へのメッセージなどをお伺いしました。

    ●「世界早産児デー」についてはこちらから
    11/17は世界早産児デー。全国各地で早産児に関するイベントや啓蒙活動が行われています。



    ●いのちとこころつなぐ カネソン母乳バッグ

    NICU(新生児集中治療室)にいる小さな赤ちゃんに母乳を届けるためには、カネソン母乳バッグが活躍しています。


    リトルベビーのお母さんは、赤ちゃんのいない自宅で母乳を搾り、一滴一滴に赤ちゃんへの想いをこめて、大切に封をした母乳バッグを病院に届けます。

    母乳は、早産児の経腸栄養を開始し確立するために最適の栄養源といえます。
    母乳は各栄養素の消化吸収率や利用率が高く、代謝にかかる負担も少ないため、低出生体重児にとって有利だからです。
    また、母親が児のケアに参加できるという精神的な効果、利点もあります。
    腸がくさってしまう病気(壊死性腸炎)、重い感染症、眼の未熟さに関係し視力にも影響する病気(未熟児網膜症)、肺の未熟さや感染に関連する慢性肺疾患のリスクも、母乳の赤ちゃんは少なくなることがわかっています。

    母乳ならではの栄養と免疫成分を、しっかりと赤ちゃんに届けるためのこだわりの詰まった『カネソン母乳バッグ』。
    今日も、お母さんと赤ちゃんの、いのちとこころをつないでいます。